マイナスイオン君と刺激を求める森の王様の話

森の奥深くで生まれ、普段は面白いが、大勢の中では明るいような、精神年齢77歳、肉体年齢10歳の、においというキャラが(オス)海水を飲み干す
ような物語を考えていきます。

 

本編

濃い緑と、高くそびえ立つ樹齢1000年を超えるだろう木々、足元には大小さまざまな植物が生き生きと生い茂っていて、五感を刺激するマイナスイオンと、戻ってこれなくなりそうな樹海感漂う森。

その森を統率する森の王様はここ最近毎日のように思います。「あー暇だなー」と。

無理もありません。深い森、かわり栄えしない日常、やってくるのは小鳥くらいです。マイナスイオンなんて言ったって、そのマイナスイオンを出しているのは王様自身なので、なんとも思いませんし、むしろ鬱陶しさすら感じます。

王様は隣に生えている2メートルくらいの若い木に話しかけます。

「自分のマイナスイオンのにおいにも飽きたよ。誰だって自分のにおいを毎日嗅ぎたいとは思わないだろ?」

「そうですね王様、私もまだ小さな木ではありますが、もうすでにこの生活にはうんざりしているところです。頭の成長に体の成長が追いついてないのも植物としてちょっと問題ですよね。王様を前にして言うのもアレなんですが」

「やっぱり刺激がほしいのよ。刺激的な毎日。どうにかしてくれんかね」

若い木は考えます。刺激。

若い木は自分のマイナスイオン君におつかいを頼みます。違う匂いを王様に嗅いでもらうことで刺激を感じてもらおうと考えました。

「ちょっとさ、森の隣の海に行ってきて海のにおいを持ってきてよ」

マイナスイオン君はふらふらと飛びながら、そして自分の体が他のにおいと混ざって消滅しないよう気をつけながら海まで辿り着きます。

「さて、どうしたものか」

海の中に入ってしまっては体が消えてなくなるかもしれません。かといって海の上をふらふらと飛んだだけでは、森に帰る最中に海のにおいが消えてなくなる可能性があります。

そこでマイナスイオン君は海の水を「飲む」ことで体の中に海水を蓄え、森に帰ってから海水を蒸発させることで海のにおいを持って帰ることにしました。

「よーし、飲むぞ」

ゴクゴクゴク、海水はマイナスイオン君によってどんどん飲まれていきます。まだ足りないかな、もう少しいるかななどと考えながら、海水を飲んでいきます。

近くの海に浮かぶ小島は海面の下降によりどんどんと大きな島になっていき、近くのヨットは地面の上で倒れてしまいました。

やがて見渡す限りの海水を飲み干したマイナスイオン君は巨大な体となり、のしのしと重たそうな体を必死に浮かべて森まで帰っていきました。

若い木が言います。「ありがとう、ずいぶんと大きくなったね」

その様子を横で見ていた王様は久しぶりの刺激に興味深々。どんなにおいがするのか気になり王様の葉っぱがざわざわと鳴っています。

マイナスイオン君は「では蒸発させますよ」というと顔を真っ赤にして踏ん張り始めます。

少しずつ香る潮の香り、マイナスイオン君の体から蒸発していく海水とその香りはマイナスイオン君の体が小さくなっていくのと反比例して森全体に広がっていきます。

「これが潮のにおいなんだな、素晴らしい」

王様が言うと、体全体でその香りを吸収しました。久々の刺激に体中が震えて、幹の真ん中から喜びを感じました。

 

 

マイナスイオン君が飲んだ海水はようやくいつもの量を取り戻し、大きな島はまた小島に戻り、ヨットもプカプカと気持ちよさそうに浮かんでいます。

潮のにおいはこういいます。

「いつもこのにおいばかりで刺激が足りないよ、ちょっと違う匂いを探しに森にでも行ってみるかな」

ふわふわと漂いながら近くの森まで飛んでいく潮のにおい。

確かこの方向だったかなと進んでいきますが、いつまでたってもそれらしい森は見つからず、枯葉まみれの荒れた野原を過ぎたあたりで探すのを諦め、海に戻りました。

 

補足

これはキャラクターの性格とか環境とかをランダムで設定したのちに適当に考えた話です。こまかなツッコミはやめましょう。

元になった記事はこちら

面倒な主人公の性格や背景の設定をランダムに抽出してから物語を作る方法

物語や小説を作るときに重要になってくるのが、登場人物のキャラ設定です。キャラ設定がブレブレだと物語を読みすすめる際「なんでコイツがこのタイミングでこんな行動を?」と、話のつじつまを合わせるのに矛盾が生じてしまい、そうなってくるとなかなか感情移入できませんし、読んでいてもつまらないものになってしまいます。

だからといってキャラの性格を設定するのは割りと骨の折れる作業であることも確かです。

なので、今回は物語を先に作るのではなく、キャラ設定をしてから物語を作成する実験をしていきます。

ではどのようにしてキャラクターの全体像を設定していけば良いでしょうか。今回その方法は、登場人物を構築する要素を分け、要素の中に適当に言葉を用意したのち、ランダムで言葉を選んでキャラクターを設定する手順で進めます。

といってもわかりづらいのですね。

 

森の奥深くで生まれ、普段は面白いが、大勢の中では明るいような、精神年齢77歳、肉体年齢10歳の、においというキャラが(オス)海水を飲み干す
ような物語を考えていきます。

 

赤字の部分はランダムで抽出された言葉を並べた結果出来上がったキャラクターです。

以下のボタンを押して見て下さい、適当に作られます(その後は「戻る」とかで記事に戻ってきてねー)

 

要素1 性別

まず性別を決めていきます。

  • 男性
  • 女性
  • 男性だけど女性の性格
  • 女性だけど男性の性格
  • 両性(カエルちゃん)

このくらい用意しておけば良いでしょう、実験なので。

 

要素2 何なのか

何なのかといわれてもよくわからないかもしれませんが、物語によってはもしかしたら主人公は人ではないかもしれないからです。ファンタジー作品やアニメ、NHKのコッシーだってあいつはイスですよね。作品を考える時に「主人公は人」という前提を無くし、多種多様なキャラクターを想定して物語を作るのも良いかもしれません。

しかしそういった物語を考えてない場合は「人」一択で良いでしょう。要素2は飛ばしていただいて結構ですが、今回は実験ですので人以外も含めて羅列していきます。

  • 動物(犬とか金魚とかくじらとかプテラノドンとかミジンコとかとにかく色々)
  • 形がはっきりした物(机とか服とか山とか白米とかボールとか髪の毛とか)
  • 形がはっきりしてない物(火とか水とか風とか雪とか光とかにおいとか味とか時間とか)

まあほかにもあるでしょうが、あげてたらキリがないのでやめます。

 

要素3 肉体年齢

年齢を考えていきます。といっても年齢はもうすでに数値化されているので特に羅列する必要はありません。なので、0~145歳(インドネシアにいるらしい世界最高齢の男性)の間でまずランダムに選択しましょう。

それ以外として、146歳~200歳、201歳~500歳、501歳~1000歳、1001歳~5000歳、5001歳~10000歳、10001歳~100000歳、100001~1000000歳くらいを取り揃えておけば、要素2でお話ししたように、たとえキャラクターが人でなかった場合でも対応できるかと思います。

  • 0~145歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では0歳~100歳の間で抽出されます)
  • 146歳~200歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 201歳~500歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 501歳~1000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 1001歳~5000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 5001歳~10000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 10001歳~100000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 100001~1000000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)

 

要素4 精神年齢

年齢と精神年齢は必ずしも一致しませんね。僕の周りにもそういう人いますし、年齢と精神年齢が一致しないからこそ生まれるドラマもあるんですよきっと。なので精神年齢も要素に加える必要があります。精神年齢の要素は年齢と同じでよいでしょう。

  • 0~145歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では0歳~100歳の間で抽出されます)
  • 146歳~200歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 201歳~500歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 501歳~1000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 1001歳~5000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 5001歳~10000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 10001歳~100000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)
  • 100001~1000000歳(ボタンで出来るランダムキャラ設定内では省略)

 

要素5 性格

すこしづつキャラ設定ができあがってきました。次に性格を考えていきますが、性格といってもシンプルではありません。例えば「優しい」と設定したとして、いつ、どのタイミングでも優しいとキャラに深みが出ませんね。

要素5-1 基本性格

ですのでまず「基本性格」として、そのキャラの基本的な性格を選ぶようにし、次に出てくる「条件性格」によって、「基本性格 優しい」けど「条件性格 ~~」と複数の性格を設定していくことで性格の内面と外面を作っていきます。

  • 優しい
  • 冷たい
  • 明るい
  • 強がり
  • 女々しい
  • 頼りがいがある
  • 面白い

要素5-2 条件性格

「基本性格」が「優しい」けど「条件性格」は「女々しい」などとなります。実験ですし、言葉を拾ってくるのが面倒なので基本性格と一緒にしてしまいます。

 

  • 優しい
  • 冷たい
  • 明るい
  • 強がり
  • 女々しい
  • 頼りがいがある
  • 面白い

要素5-3 条件

条件性格が現れる際の条件を決定しなければなりません。

例えば基本性格において「優しい」が選ばれているのに、条件性格では「冷たい」が選ばれてしまうと「優しいのに冷たい」という矛盾を防ぐためです。

条件性格の前にそれが出る条件を指定することで矛盾を回避します。

あくまで先に来るのは基本性格であって、ある条件が満たされた時には条件性格が出てくるのです。では条件を羅列してみましょう。

  • 時折
  • 夜には
  • 幼少時代は
  • 大勢の中では
  • 1年に1度きり

条件を作る際に重要なのは、条件を満たす頻度を少なくする言葉を選ぶことです。基本性格が大前提にあるのに例えば条件が「1週間のうち6日間は」となると基本性格と条件性格が逆転してしまいます。

「優しいのに 1週間のうち6日間は 冷たい」となると、考え方としては「冷たいのに 1週間のうち6日間は 優しい」と同じになり、そうなると「冷たい」が基本性格、「優しい」が条件性格になってしまいます。

基本性格があっての条件性格を考えるので、条件は頻度の少ないものを選びましょう。

 

 

要素6 生まれた場所、環境

キャラのルーツは大事になっていきます。物語も後半に差し掛かってくると主人公のルーツに触れることもあるかと思います。場所であるかもしれませんし、環境を設定することでルーツを連想させることもできるかもしれません。

この登場人物の生まれた場所や環境というルーツがあるからこそ、この主人公はこの様な行動を取るのだなと納得させる理由につながります。

  • オホーツク海沿岸に生まれ
  • 森の奥深くで生まれ
  • 裕福な家庭のもとで育ち
  • 機械の音を聞きながら育ち
  • あの2階で育ち
  • 泥にまみれながら育ち
  • 宇宙の彼方で生まれ

とりあえず羅列は面倒なのでやめます、何度も言いますが実験なので。

 

(要素7 目的、目標)

要素7としてキャラクターの目的、目標を設定するのもありかなと思いましたが、きっとランダムで設定されたキャラクター像から目的、目標を想像した方が面白いのかなと思い()(かっこ)でくくっておきました。

ですが目的まで明確に言葉で出てきたほうがイメージがスッキリするのでやっぱり載せていきます。

  • 部屋の完璧な掃除を目指す
  • 富士山の頂上を狙う
  • 一人ぼっちになる
  • 過去にさかのぼる
  • 生き別れの親を探す
  • 海水を飲み干す
  • ミミズ一掃に挑戦する

 

キャラクターができあがりました

どうでしょうか、具体的なキャラクターが設定されたと思います。

あとはこの主人公を軸に、肉付けしていって、読み応えのある物語を作るだけですね。

といっても、そこが一番難しいんですが…

森の奥深くで生まれ、普段は面白いが、大勢の中では明るいような、精神年齢77歳、肉体年齢10歳の、においというキャラが(オス)海水を飲み干す
ような物語…

S__4333570

 

ためしに作った話はこちら